たかぷろとは?
”陸前高田を最高の共育現場に”
高田と僕らの未来開拓プロジェクト(通称たかぷろ)は、
2014年3月、広田町の中高生の「誰かのために何かしたい」という声を大学生が聴き、陸前高田の中高生と外部の大学生が一緒に立ち上げました。
気仙管内の中高生が大学生と一緒に、地域の未来や自分自身の将来を考え夢に向けてアクションすることを通して自らの手で未来を切り拓いていく力を育む「地域活性化×キャリア教育」の活動です。
活動内容としては、プロジェクト型学習を始め、自学自習スペースの運営、地域の大人との交流の場づくりなど。
可能性にチャレンジし生きたい生き方に向けて走り続ける人材を育成しています。
~背景~
「あなたは今、自分の手で人生を切り拓いていますか。」
東日本大震災から2年後の2013年10月、
「広田町のためになにかできないか…」
その想いを胸に活動していた大学生は、
現地の中学生から「東京は怖いから出ない」「親が漁師だから俺もどうせ漁師だよ…」
など、自分自身の可能性を諦めているような発言を聞きました。
そこで、大学生は、
「この町の子ども達はもっともっといろんな将来の選択肢がある。
誰にだって可能性があるはずだから…」
そう思い、半年後の2014年3月、まずは中学生を対象に、将来のことを考えるイベントを実行しました。
イベントに参加してくれた広田町の中学生9人は
多様な生き方をしている人の話を聞いたあと、20歳の時自分はなにを大切にしてどう生きていたいのかを考え、その“生きたい生き方”を友達の前で宣言。
宣言したことはひとりひとり異なっていましたが、ひとつだけ共通していることがありました。
それは、
「人のためになにかしたい」
という想い。
震災当初、小学6年生だった彼ら。
「当時、たくさんの人に助けられて今の自分たちがいるんだ」
このことを身に染みて感じたからこそ、自然と湧き上がってきた想いでした。
大学生は、“今”の彼らの想いを言葉にできないほど尊いと感じ、
この想いを“今”一緒に形にすることが彼らの生きたい生き方へのはじめの一歩になると思いました。
さらに、陸前高田の中学生が発した
「ここにはなにもない。」
という言葉。
広田町で活動する中で、外部者だからこそ町の魅力に気づいていた大学生は、
「この町でもやりたいことを楽しくできるはず。そして、外部者の私たちと交流し、気づけなかった町の魅力に気づき、自分の生まれ育ってきた町に愛着を持ってもらいたい。」
そう思いました。
こうして、
「人のために何かしたい」という想いを陸前高田で形にし、目の前の人のためにアクションを起こすことで、
自分の生きたい生き方を明確にし、
自分の未来と町の未来を拓いていく
「高田と僕らの未来開拓プロジェクト」が始まりました。
~目指すもの~
何もなければおそらく出会うはずのなかった高校生と大学生が出会い、
様々な価値観や考え、将来の選択肢に触れる中でみえてくる自分自身の「生きたい生き方」。
その「生きたい生き方」を体現するように、陸前高田を舞台に、目の前の「人のために」アクションを起こしていく。
こうして、陸前高田には地域や自身の可能性に気付き、生きたい生き方に向けて走り続けている若者が溢れます。
そして、地域の赤ちゃんからじいちゃんばあちゃんまで多世代にわたる人がプロジェクトに関わることで、若者の町への想いを知り、協力や応援をし、地域にいる人みんなで町の未来を創っていく。
このように”高田と僕らの未来開拓プロジェクト”が町の若者の文化のひとつとなり、
”人のために”という想いが循環し、互いを応援し合えるあったかい地域社会を創造していきます。